引きこもり
対人関係に全て関係している
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労働が嫌な訳ではない
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■人間と社会との関わりをめぐったトラブルに引きこもりがあります。これは
社会に出る事が出来ず、外界との関わりを断ってしまう状態です。これまで
確固たる定義はありませんでしたが、「6ヶ月以上自宅にひきこもり、会社や
学校に行かず家族以外と親密な対人関係がない状態」(厚生省)であると
定められました。
尚、小中学生の不登校は指さない様です。
■引きこもる原因は、単に「サボりたい」気持ちではありません。他の人間を
「相手にしたくない」「信じられない」「理解できない」という声が多く、まさしく
対人関係のトラブルと言えます。
■90年代に、神経症や人格の障害から「引きこもり」の状態が見られる事は
ありました。
しかし現代では、全く非病理的な原因から「引きこもり」の状態が
増えている
事が警告されました。言い方を変えれば、氷山の一角だけを見て
いた90年代から、より引きこもりが問題視され始めたと言うべきでしょうか。
にも関わらず全体像が把握されていないのが現状です。
■「病気ではないから」「甘えではないか」今はもう、そんな事を言っている
段階ではありません。
引きこもった状態を、自分自身が許しておらず、また
その状態を誰にも理解されないと思う孤独感が深まっていく時、唯一の避難
場である家で、非難されては心が身動きを取れなくなります。
■「人と同じでなければ駄目だ」という固定概念を捨てさせ、「分かってくれる 人が
いる」という信頼感を芽生えさせる事が、引きこもりを救う手段だと私は 考えます。
「勉強をしなくては立派な人に
なれない」等といった、人生設計の プログラムを親が押し付けない事も重要と言えるでしょう。
「いつになったら働くの?」「いつになったら学校に行くの?」そんなご家族の
声がありますが、それは意味を成さない質問です。あなたが
中学生くらいの
頃に、もし「いつ結婚するの?」と聞かれたら、どう答えられるでしょうか。
「わからない」それこそが、その質問への答えなのです。
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