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人格障害とは
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21世紀は人格障害の時代とも言われたものです。果たしてそれは、どの様なものなのでしょうか。
人格障害「種類」 まとめ
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人格障害全般的判断基準
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■平均的な人々に比べ、著しく偏った考え方や行動が持続
している状態が
以下2つ以上の領域に現れる。
@自己、他者、諸々の出来事に対する捉え方、解釈の仕方が逸脱している。
A感情の起伏が激しかったり、不安定だったり、反応が不可解だったりと
物事の感じ方や感情表現が逸脱している。
B通常の対人関係が上手く築けない。
C衝動の制御が上手く出来ない。
■その状態に柔軟性がなく、個人的にも社会的にも、状況に合わせてその
考え方や行動を変える事が出来ない。
■その状態に本人は著しい苦痛を感じている。または社会、職場、その他の
重要な領域で、機能の障害を起こしている。
■その状態は変わる事無く長期にわたって続いていて、少なくとも青年期 成人初期から始まっている。
■その状態は、他の精神疾患やその結果では説明出来ない。
■その状態は、薬物乱用や一般身体疾患の直接的な生理学的作用による ものではない。
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どういう事か
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簡単に説明すると精神病ではないけれど性格が正常範囲から
逸脱している為に
周囲が迷惑したり自分で悩んでしまう症状です。
職人、女優、アーティスト、作家などに多く見られ(故人では三島由紀夫、太宰治
尾崎豊などの方が当て嵌まるでしょう)、感受性が強過ぎて、生きにくい方々を
指します。
人格障害とは まとめ
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■特に母親に見捨てられる事を極度に恐れ、形振り構わない 努力をする。
■一個人を神の様に理想化した直後に、徹底的に見下す態度を取る。
■自分が何者であるか、何を求めているのか分からず混乱する(同一性障害)
■浪費、性行為、物質乱用、暴飲暴食、乱暴な運転などのうち2つ 以上の領域にわたる
自他を傷つける行為がある。
■自殺を実行したり、仄めかしたり、自傷行為を繰り返す。
■慢性的な虚無感、抑うつ、怒りなど起伏が激しい。
■意識障害や記憶障害(解離性症状)。幼少期の虐待と関連しているといわれる。
人格障害とは 人格障害「種類」 まとめ
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演技性人格障害
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■常に自分が話題の中心でなくては面白くない。
■他人に過度に誘惑的、挑発的に接し、気を引こうとするが
背後に深い 罪悪感を抱えていることが多い。
■感情が浅はかで、気が変わりやすい。
■自分の外見的な魅力で人の気を引こうとする。
■飾り立て、意味ありげでいながら、中身の乏しい話をする。
■芝居がかった態度や情緒を誇張した表現をする。
■他人や環境の影響を、極端に受け易い。
■対人関係を実際以上に親密なものと見なす。
人格障害とは 人格障害「種類」 まとめ
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反社会性人格障害
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■法を守れない。逮捕の原因となるような行動を繰り返す。
■自分の利益、快楽の為に平気で嘘をつける。
■怒りっぽく、攻撃性である。
■自分や他人の安全を考慮しない。
■一環とした無責任である。
■良心というものを持ち合わせておらず、他人の痛みを知らない。故に 犯罪を繰り返す。
人格障害とは 人格障害「種類」 まとめ
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自己愛性人格障害
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■父親の不在あるいは母親の過保護から、自分を特別な存在だと思う。
■自分は独特で才能があり、他人には理解できない境地にいると思い込む。
■無自覚と過剰警戒と2種類のタイプがある。
(無自覚)
■他人の反応は気にとめない。
■傲慢、攻撃的。
■自己陶酔をし、注目の的であろうとする。
■他人に傷つけられる事が無い(傷ついた事を認めない)。
(過剰警戒)
■他人の反応に敏感である。
■目立つ事を避けたがる。照れ屋。
■他人の話を聞くと、軽蔑や批判等の証拠を探らずにはおれない。
■簡単に傷つき易い。
人格障害とは 人格障害「種類」 まとめ
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回避性人格障害
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■他人からの拒絶、批判などを恐れ営業や面談など、社会的な強い 対人関係の
生じる状況を避ける。
■自分が好かれていると感じない限り、人との関係を持ちたくない。
■蔑まれ、非難される事を恐れるあまり、親しい間でも遠慮がちな 態度で接する。
■社会的な状況下で他人から拒絶、批判されないかが、常に
気がかりである。故に仕事にも身が入らない。
■自分自身に社会不適格さの自覚があり、他人と比べて劣等感が強い。
■失敗を恐れるあまり、新しい物事や出会いに対して異常なほど 消極的である。
人格障害とは 人格障害「種類」 まとめ
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依存性人格障害
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■自分の事を決める時でも、他人からのアドバイスがなければ決められない。
■生活の殆ど(衣食住の管理・金銭面等)を、他人に責任を取って 貰わなければならない。
■嫌われる事や、避けられる事を恐れて他人の意見に反対出来ない。
■自分自身で何かを決定したり、何かを計画する事が出来ない。
故に仕事にも身が入らない。
■他人の愛情を得る為に、嫌な事も耐えてしまう。または嫌な事も 進んでやってしまう。
■自分自身の無力さを感じ、少しでも放置されると「一人にしないで」と 不安になる。
■人との親密な関係が途切れると、新たに自分をかまってくれる相手を 必死に探す。
■常に見捨てられ恐怖があり、時に相手の気持ちを確かめる行動 (家出、部屋を飛び出す)
に出たりする。
演技性に似ていると言われますが、区別の仕方は、演技性が意図的に
不特定多数に依存しているのと違い、愛着している対象に依存してしまいます。
人格障害とは 人格障害「種類」 まとめ
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強迫性人格障害
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■細かい事に規則を作り、予定表などを立てて、それらに拘る。
■完璧主義であるあまり、却って何も達成できない事が多い。
■ワーカホリックである。娯楽よりも仕事を優先してしまう。
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ひとつの道徳、理論、思想、価値観に捉われ、融通が利かない。頑固。
■失う事を恐れ、古い物でも何でもとにかく物を捨てられない。
■将来を思うあまり、金銭に厳しい守銭奴である。
人格障害とは 人格障害「種類」 まとめ
- まとめ「どの様に付き合うか」
人格障害とは「人一倍、感受性が強い」という性質です。悪い言い方をすると
犯罪者ではないけれど(反社会性除く)困った存在です。犯罪という言葉が
出たので付け加えると情状酌量等がある精神疾患とは違い、罪を犯せば
法的に罰せられます。そういった意味でも困った存在だと言えるでしょう。
また、必要があれば受ける治療においても、医師や看護士、心理士などとも
普通に信頼関係や対人関係が結べず、治療を断念せざるを得ないケースや
医師にとっては良い患者であっても、他の看護士や心理士には著しく評判が
悪いなど(逆も然り)という「治療者同士の関係」をも壊す例が多く見られます。
果たして、そんな方とどの様に付き合っていけば良いのでしょうか?
冷たい 言い方をすれば「障らぬ神に祟りなし」。深い関わりを持たない事です。
但し、こういう方たちは「良くも悪くも人より個性がある」為に魅力にあふれて
いるのも事実です。
例えば、どうしようもなく異性関係にルーズな相手に献身的に寄り添う人が
いたりします。
この例に限らず、周囲には「あいつは、どうしてこんな相手と 付き合っているのだろう?」
と映る関係がしばし、でしょう。それは、その人に
しか判らない魅力があるのです。
「どうしようもない奴だけれど、好きなんだから仕方ないよな」
そう感じられる ならば振り回されるのを覚悟の上で、付き合っていく事もまた
人それぞれ。
但し、周囲にその意見を強要する事はお勧めできません。
人格障害とは 人格障害「種類」 まとめ
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