うつ病
メランコリー【melancholy】 「こころの風邪」なんて生易しいものではありません。
憂愁 うつ病とは

・得体の知れない「不安」「意欲低下」が見られる、心の病・「うつ病」。発症の
メカニズムは未だ解明されていませんが、脳の神経伝達物質 「セロトニン」や
ノルアドレナリン」 が減少する為であるとされます。
これら脳の大切な物質が減少すると、物事を悲観的にとらえてしまったり
どんな些細な事でも、全て自分の責任に思えてしまう等という思考パターンに
陥ってしまいます。

・うつ病になり易い性格として「生真面目、責任感が強い、自己目標が高い」
などが 挙げられ、「ストレスを発散する事が下手」なタイプ。これは日本人に
大変多く見られる性質です。
・自律神経の乱れが生じ「不眠、食欲不振、集中力や決断力の低下」という
症状が現れ 、免疫機能も落ちて、風邪を拗らせたり病気に罹り易くなります。

「こころの風邪」ではない

「風邪」という言葉が出たので、「こころの風邪」と例えられる事に触れると、
風邪なら寝ていれば治るし、少々の無理をすれば、仕事だって出来ます。
しかし、「それが出来ない・出来ずに苦しむ症状がうつ病」です。 これは
「気の持ちよう」で何とかなる訳でもない為、 語弊はありますが「風邪の様に
軽い病気ではない
」のです。
周囲は、本人に内科的な疾患は診られず、ただ無気力な状態が続く事から
「怠けている」だとか「責任を逃れようとしている」と思いがちですが、全く逆で
やろうとして出来ないから、常に自責の念に囚われている」のです。

あなたが何かのトラブルや悲しみに直面し、とても苦しくなるその時の感情。
「それが慢性的に続く」様な症状と例えれば、判り易いかも知れません。


優秀 実践できる治療法

・そんなうつ病の治療には、「絶対安静と服薬、ストレスを減らす環境」が肝心
ですが基本的には普段と同じ接し方をします。思いやるあまり、腫れ物に触る
様な対応は、避けるべきです。
・服薬は、SSRI(選択的セロトニン再吸収阻害物質)という「減少してしまう
セロトニンを再利用して補う
」薬が主流でしたが、現在はノルアドレナリンにも
注目 して改良されたSNRI(選択的セロニトニン&ノルアドレナリン 再吸収阻害
薬)と呼ばれる、薬が主体となって効果を発揮しています。
・また『頑張れは禁句』、と言われますが、大切なのは「本人のペースを乱す
事をしない」。つまり「本人のペースを無視して励まさない事」という意味です。
「コラム療法」

これは、コラムを書くという意味とは少し違い、「発想の転換をはかる」という
治療法です。
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■状況の事■ 例:同僚の通達で、職場の会議に参加しなくてもよくなった。

■感じる不快・不安→自動思考■
がっかりした。不安だ(80%)→「自分は不要な存在なのだ」

■発想を変えてみる■
最近、体調が悪いから気遣って貰えた。
私が出る必要が無い議題なのだ。

■そう考えた事による心境の変化■がっかりした。不安だ(60%)=2割軽減。
(パーセンテージは、過去最悪の心理状況を100%とするもの)
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この思考を繰り返していくと、うつ病の予防や軽減に役立ちます。
まとめ「柔軟に考える」

「うつ病になるタイプは、生真面目である」と上にも書きましたが、つまり 頑固
でもあるので、そういう性格の人はあえて楽天家になる様に柔軟な 発想を
して みましょう。 どんなミスであれ、「人間が死ななければならない責任」と
いうのは存在 しませんから日常の出来事や感情を具体的に書き記してみて
「もし自分がお気楽な タイプだったら、どう思うか」と考え直してみるのです。

また、脳内伝達物質であるセロトニンは大豆製品や乳製品など、食物から
摂取できるので日頃から意識 して摂る 事も、予防に役立つでしょう。

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