水中毒・多飲水
命の源が命を奪う…
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精神疾患について回る症状?
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■多飲水という症状があります。もしも、精神科病棟を観た事がある方なら
頻繁に体重測定をしている患者さんを見かけた事があるかも知れません。
それは、過剰に水分を摂取していないかを管理する為に行っている測定で
そうやって観ていなくては
命にかかわる場合もある状態なのです。
- 「大量の水を摂取する危険性」
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多飲水とは、慢性的な精神障害により読んで字の如く「水を大量に摂取」
してしまう症状です。
その摂取量は、1日に数リットル〜数十リットルに及び
みるみる身体が膨れ上がってきます。すると、大量の水が血管に行き渡り
電解質が薄くなります。
「さらさら血液」と言えば、「健康」をテーマにしたTVや本でお馴染みですが
さらさらレベルではなく、水の様な血液になってしまうのです。
こうなると 身体は機能しません。さらに、この状態が進むと「水中毒」となり脳や肺に
水腫が出来たり、腎不全を引き起こしたりします。
■どうして「多飲水」という症状が起こされるのでしょうか。それは、服薬の
副作用によって慢性的な口渇となり、常に喉を潤しているうちに発症する
場合や、精神疾患によって、口渇中枢に異常をきたして発症する場合が あります。
「死亡率の高さ」
多飲水・水中毒は、死亡率が10〜50%にも上る恐ろしい症状です。けれど 水は人間をはじめ、生きるものにとって
欠かせない物ですし、日本は海に
囲まれて、水と関係深い国でもあります。
水を恐れず過信せず、共に存在できればと思います。
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