認知心理学
記憶して考えていく人間
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認知心理学
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- 人の行動の妙
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人が物事を学習したり記憶していく事などを解明していく学問を、
認知
心理学といいます。
人間を、「優れたPCである」という見方で実験が行われ
ます。
ここを見ているのもPCと思うので、簡単に説明
をすると、キーボードや マウスが
人の視力と聴力。画面であるディスプレイが発する言語と行動。
そして、ハードディスクが脳。そんな具合です。
ところで、PCであるならば、ノートパッドに
「明日はお茶会をします。参加
して下さい」 と入力したら、それが表示されますね。
「燃えないごみの日」「会議もあり」 と入力しても同様です。これらを
セーブしておけば、きちんと保存されます。
ところが、人間を相手にしたらどうでしょうか?
「明日はお茶会に参加してね。それから、燃えないごみを出す日だから」
そう言っておいても、ごみを出し忘れる事があります。
お茶会に参加しない
かも知れません。
しかし、何日も前に決まった、会議については覚えている
としたら、どうでしょう。
そこに絡む複雑な要素。例えば「朝は会議があったから、
ごみを出す事を
忘れてしまった。お茶会は明後日だと思った。会議は、それだけ大事な事 だから
覚えていた」その様な、人間特有の「複雑な情報処理パターン」を
とき解していく事が、認知心理学のねらいです。
錯覚と記憶違い
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■人間とは、目や耳(つまりPCで言うキーボードとマウス)で、周囲の状況を
感じとります。すると、慣れが生じて日常生活で目にするもの程、大雑把な
記憶になりがちです。つまり、実際の情報を正しく認知していない事が多く
「いけくぶろ駅で9時に待っています」
などと書かれていても、そのまま「いけぶくろ駅」と読みがちなのです。
■「理性的に見たら間違いが判る」のに、最初は正しく認知できない事。
それを錯覚、あるいは記憶違いといいます。
■PCとして考えたら、こんな記憶違いをするなんて不良品だと思うでしょうか?
しかしPCは自ら学ぶ事が苦手ですし、より明確な記憶量にも限界があります。
さらに「辛い事を、記憶の奥へ押し遣る」という忘却も出来ません。
より、重要な記憶とそうでない記憶。それらを神経生理学的に処理していく
「人間という優れた情報処理機・データベース」には、まだ謎が多いものです。
何故、記憶の処理に応用が利くか。それを解き明かせば「人間が心理的に
記憶を操作する能力の秘密に迫る」日も近いでしょう。
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まとめ「ただの副作用なのか」
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多くの研究で明るみになった事は、「錯覚とは高度知覚の遂行の犠牲では
ないだろうか」という事です。
つまり「Aをする事に気を取られて、見慣れたBを見る事に集中しなかった。 結果、B´に見えてまったのではないかな」という事です。
人間には防衛機能が備わっている為に「BがB´である方が都合がいい」
そんな心理も働くのでしょう。
それらは、社会心理学の対人関係でも
実際 起こる錯覚と言えます。
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