発達心理学
人の一生。生き様。
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発達心理学
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発達心理学の古今
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動物は進化する・人間は動物である∴人間も進化する動物である
■動物心理学では、その様な事を
書きました。ここで書く発達心理学とは ある人間が「その人にいたるまで歩んだ道」で
関わり、変わりゆく心の動きや 成長です。
昔は「子供から大人に成長するまでの心理」が発達心理学の
テーマ
でした。
赤ん坊が母親に愛着を抱く事や、外界を見て親離れする心境。
成長期から 青年
期の「大人になる為のモラトリアム」。
そういったものです。
現在はと言えば、「人間が生まれてから死ぬまで」という「一生」を指します。
それを生涯発達心理学といい、
従来の「子供から大人への成長」も含まれます。
■「生涯を通じて人間は成長する」
そんな理論が無かった頃は、発達心理学を「青年期」で一区切りしていました。
この頃に心身は「大人」になる。つまり、成長を遂げた訳ですから、その後の
事は無いものとされていたのです。そこで、
人生において重点を置くべき時期
「中年期や老年期の心の変化」に注目し、先述の通り人間の一生を
トータルで 見る事の重要性が、求められます。それを研究するのが「生涯発達心理学」の
狙いです。
発達・退化
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■ある人間が、青年期までに自分らしさを確立して大人になったとします。
その人は、20代と30代。あるいは20代と50代では、全く同じ心理状況下に
いるでしょうか。恐らく取り巻く環境が変わり、心も生活基準も、抱く望みも
悩みも違ってくるでしょう。
青年期までは「より良いものになる」事が発達でしたが、中年期・老年期に
なると
加齢による肉体及び精神の老化という要素が加わる為に、必ずしも 「より良い変化」とは
言えないのです。
「人が現在に至った経過と未来を重視し、過去現在未来をまとめる」
一人の人間の青年期以降の変化を、衰退や老化というマイナス面で
見るか 成熟としてプラス要素にするか。
これは、「人間は生涯、発達する動物である」事を考える上で大きなカギです。
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まとめ「カエルの子はカエル?」
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人間が人間らしく生きる事や発達過程において、幼少の頃や成長期の家族を
はじめとする人間関係や環境は大切なものです。
ところで
「幼い頃に知能指数が高ければ成長した後の知能は
予想できるか」
「反社会的な性質ならば、大人になると危険人物と
なってしまうのか」
等という研究が、さかんに行われています。
こういった事は「ラベリング」
つまり
レッテルを貼る行為に繋がる為に、賛否両論なのですが
私は有意義であると 思います。研究が進めば、
「将来、心で苦しむかも知れない状態」を未然に 防ぐ策にもなりうるからです。
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