恋愛依存症
ラブ・アディクション【love-addiction】
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恋愛依存症とは
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・人間関係には共依存という
悪しき関係があります。
これは幼い頃、両親から 「見捨てられる
のではないか」と感じさせられたり、寂しい思いをして過ごした
為に、自分を
過小評価(自分には、愛される資格がない等)する事が背景に
あります。その苦しみから逃れる為に、
「誰かに愛してほしい」「守って欲しい」
「満たして欲しい」と、激しく願う事です。
そして特定の相手に幻想をかぶせる
事。それが恋愛依存症という名の共依存の形です。
・果たして、幼い頃に両親から満足な愛を得られなかった為にだけ、この恋愛 依存症に
陥るのでしょうか? 実は、それだけではなく「自分自身の恋愛体験」
或いは「異性との関係」から
発展する場合も多い事が明るみになりました。
失恋後や、不倫中「気づけば 恋愛に依存していた」そんな事も多く、
それだけ「誰もが陥りやすい症状」だと 言えるでしょう。
「次の相手となら」「今度こそ自分を救ってくれるだろう」
下で触れますが、そんな「幻想を、どんどん追い求めてしまうという悪循環」
が 自分自身の恋愛体験からは、成立してしまうのです。
- 「自他の区別がつかない」
・発達心理学でも少し触れましたが、乳幼児は自他の区別がつかず泣く事が
ある年頃です。
共依存に陥っていると、同様に「相手の個性や自分の個性」
というものを尊重
しなくなります。
つまり、恋愛が「相手と自分の、精神的な成長を養う関係」であるのに対して
恋愛依存
とは「自分こそ絶対である」か「相手こそ
絶対である」と、一方的で 対等の
関係を築けません。
自分(相手)さえ良ければ相手(自分)の心はどうでもいい
と、強迫的に 相手を愛する事で、自他と周囲に強い苦痛を生み出してしまう症状です。
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依存の恐ろしさ
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・アルコール依存症の人がお酒を求めたり、
薬物依存症が薬を絶てないのと 同様に「極端に激しい感情の起伏、強迫的な執着、
しがみつき等の害がある にも関わらず、やめられない関係。それが恋愛依存です。
脳内物質「ドーパミン」(脳内麻薬と呼ばれる快楽物質)が、全ての
依存症の 人は多く
分泌されます。これは、依存によって不安や寂しさを感じる時に分泌 される
「ノルアドレナリン」(不安や不快感を促す物質)に対し、その不快
感を 和らげようとする身体の
働きです。ドーパミンは「やる気を起こすホルモン」。
これの過剰分泌を求める事でドーパミン中毒に陥ってるのが依存症の状態。
つまり
脳が、どんどん麻痺していってしまうのです。
依存症・共依存という関係で、脳が麻痺してやがて痴呆状態に至る。
人間関係だからこそ気づきにくいのですが恋愛依存症も、例外ではありません。
- 「自分自身をまずつくる」
依存や共依存に陥っている場合の治療は困難です。普通に見える人が、実は
依存関係であった
という事は多く、誰しも「自分でどうしようもできない」状態に
陥っているものです。
どうしようもない状態から、次から次へと相手を
変えたりと 安易に楽を求めてしまう。
「自覚と治す意志」がなければ難しいでしょう。
ここで肝心なのは「悪い恋愛関係を絶つ」事ではなく「自分を本当に愛する」事
です。愛しているから全てを許すとか
愛しているから全てが許される訳ではなく
「愛するとは何か」「愛さないとは何か」本当に学び、自分と相手が同じく
感情を 持つ「人間である」
事を知るべきです。
自分自身は、誰かが救ってくれるものではなく自分自身が救い、愛するものです。
「自分自身をまずつくる」事こそが、相手に依存しなくてもいい事に繋がります。
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